⑪アノネとあのね~相田みつをの世界~
アノネ、がんばんなくていいからさ、具体的に動くことだね
この言葉は私が中学生の時に担任の先生を通じて出会った、相田みつをさんの詩集の一つです。相田みつをさんの詩集は生きている間で一番目を通したかもしれません。当たり前のこと書いてあるだけなのが、しっくり来たのかもしれません。背伸びをしなくていいよ、と言われてる気がして落ち着くのです。私は自分自身の嫌いな部分が出てしまったときや、友人や知人と険悪な関係になるとき、相田みつをさんの詩や詞(ことば)を思い浮かべます。例えば、人に対してイラっとした時などは、身から出たサビ、人は自分の鏡、という言葉を言い聞かせたりします。(頑固な性格がそれを邪魔することも多々・・・)
話は逸れましたが、冒頭の詩、どこが一番共感できましたか。私は最初、なぜ‘あのね’が‘アノネ’なんだろう(どうでもいいですよねw)、と思い、次に‘具体的に動く’、最後に‘頑張らなくていい’、の順番でした。具体的に動く、という言葉はその前の言葉次第でかなり重く感じますよね。ただ、そこにがんばらくていいからさ、という枕詞があることでかなり気が楽になりました。だって、がんばらなくていいからさ、の部分、漢字を使っておらず、まったく頑張っている気がしないんです。そっか、頑張らくても、具体的には動けるのか、と。塾で仕事をしていていつも感じるのは、やっぱり大人でも子供でも一歩目を動かすのはしんどいもの。とくにそれが初めてのことだったり、負荷がかかるものであればあるほど。そういうときに、頭の中でも行動でもいいので、とにかく動いてみることが大事なんだと思います。
よく地頭が良い人、という表現をされることがありますが、個人的にここに差はそこまでないと思ってます。差があるのは行動したり考えたりする、フットワークの軽さだと思います。もしくは失敗を恐れない、だったり、楽観的な部分であったり。どんなに成功してても一気に転落することもあれば、その逆もまた然り。ですから何かにチャレンジするときに1歩目のハードルを低くして失敗を恐れないでほしいです。とくに現代の子供たちはスマホやSNS、インターネットなど電子機器ありきで育っており、考えることが苦手になりつつあると、現場で教えてて沸々と感じます。頭の中だけでもいいから、いったん立ち止まって感がることから始めてみましょう。そうすれば勝手に行動できるはず。インターネットなどに否定的なのではなく、考える力を養わないとより効率よく物事を進めることができないというわけです。もし現代の子供たちがインターネットやスマホがない環境に変わったとしたら、そこから前に進める子たちはかなり限られるのではないのでしょうか。逆に思考力が伴っていけばインターネットやスマホは機械化が進んだ現代では2馬力にも3馬力にもなると思います。
先ほど‘アノネ’はなぜカタカナなのか話しましたね。調べると、親しみやすさや、視覚的なアクセント、漢字、ひらがなとのバランスを意識した結果だと書いてありました。ただ、私的には、読者に‘なぜカタカナなのか’を考えさせる1歩目を手助けするためにカタカナに変換されたのだと思います。行動でなくてもいい、思考でもいいからまずは1歩目を踏み出してみましょう。
